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印刷物ができるまで

印刷物ができるまで

会社案内やパンフレット、チラシなどの印刷物がどのようにして作られているのか、具体的にイメージできない方も多いかと思います。
今回は、企画から納品されるまでを簡単に解説します!
実際の印刷物の制作にお役立てくださいね。

一般的な印刷物は大まかに3つの工程を経て制作されています。
印刷業界では、企画・編集、デザイン・DTP組版の「プリプレス」、印刷する「プレス」、製本・加工の「ポストプレス」に分けられています。

印刷物の流れ

プリプレス(pre-press)「pre(前)-press(印刷)=印刷の前」→ 「印刷機にかける前段階」の工程のこと。
プレス(press) 「press(印刷)=印刷そのもの」→「印刷機で刷る」工程のこと。
ポストプレス(post-press) 「post(後)-press(印刷)=印刷の後」→「印刷し終わってから納品まで」の後工程のこと。

1.プリプレス

①企画

まず企画から始まります。
ここでは、印刷物の目的ターゲットコンテンツの大枠を決めます。
例えば、新製品のカタログやイベントのチラシなど「何を伝えたいのか」「どのような反応を期待しているのか」を明確にします。
この段階で、案件全体のスケジュールや予算も決めます。

point! 印刷物の目的を整理するために、「5W1H」に「How Much?」を加えた【5W2H】で当てはめていきましょう!

□いつ(When)
□どこで(Where)
□だれに(Who)
□何を(What)
□なぜ(why)
□どのように(How)
□どのくらい(How much?)

例:8月1日
例:駅のイベントスペースで
例:来場者向けの内容
例:片面カラーのA4チラシを
例:イベント告知のため
例:駅を利用する人に配布する
例:10,000部を10万円で

企画について

②打ち合わせ

企画がまとまったら、次に打ち合わせを行います。
お客様と印刷会社の営業担当者、そして案件によってはデザイナーが集まり、具体的なデザインや仕様について話し合います。
この時点で、色やデザインの方向性、紙の種類、印刷の仕上げ方法など、細部にわたって決めていきます。
打ち合わせを通じて、全員が同じ方向を向いて作業することが重要です。

打ち合わせイメージ

③デザイン、DTP組版

打ち合わせの内容をもとに、デザインや組版(紙面レイアウト)を開始します。
専用のソフトウェア(Adobe InDesignやIllustratorなど)を使用して、レイアウトや色使い、文字の配置など紙面を制作していきます。
見た目だけでなく、印刷に適したデータや解像度も考慮して作業します。

デザインイメージ

④校正

紙面が完成したら校正紙やPDFデータを用いて、お客様に確認していただきます。
誤字脱字デザインの調整必要な箇所をチェックします。
お客様からのフィードバックをもとに修正を行い、再度確認します。
校了」までこのプロセスを繰り返します。

⑤データの確認とプリフライトチェック

校了後、印刷用のデータとしてPDF形式(PDFX4)を書き出します。
正しく印刷できるかどうかを確認するために、「プリフライトチェック」と呼ばれる工程を印刷会社で行います。
フォント(書体)が正しく埋め込まれているか、画像の解像度が適切かなど、問題がないかをチェックします。

⑥プレート(刷版)の作成

次に、印刷機で使用するプレートを作成します。
これは、オフセット印刷という方法で使用されるアルミニウム製の版のこと。
デジタルから直接プレートに転写する「CTP(Computer to Plate)」技術が一般的です。
このプレートには、印刷されるべき部分が化学処理によって露光されます。

2.プレス

⑦印刷

プレートが準備できたら、実際の印刷工程に入ります。
印刷機にプレートをセットし、インキを使用して紙に印刷します。
オフセット印刷では、インキがプレートからブランケットと呼ばれるゴム製のローラーに転写され、最終的に紙に印刷されます。

印刷イメージ

3.ポストプレス

⑧仕上げ加工

印刷が完了したら、次は仕上げ加工です。
ここでは、製本折り加工トリミングなどを行います。
冊子の場合は、ページを順番通りに並べてホチキス止めや糊付けを行います。パンフレットやチラシの場合は、必要に応じて折り加工を行います。

最後に、印刷物が正確に仕上がっているかどうかを確認するために、検品を行います。
品質に問題がなければ、梱包して発送します。
お客様の手元に届くまでが、印刷物ができる一連の流れです!

製本イメージ

印刷物ができるまでには企画から仕上げまで、多くの工程と専門知識が必要です。
これらの工程をしっかりと行うことで、高品質な印刷物を提供できます。さらに各工程の詳しい特徴については、また次の機会にご紹介しますね。


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