「芸術の隣人たち-豊田気鋭のアーティスト展-」図録
案件の概要
豊田市には世界的評価を受けているコレクションを持った美術館があります。しかし、そればかりではありません。さまざまな分野で活躍している豊田市ゆかりの美術作家がいます。今回は、豊田市制70周年記念事業として「芸術の隣人たち-豊田気鋭のアーティスト展-」が「豊田市民ギャラリー」にて開催されました。その展覧会の図録制作を当社が落札し、制作がスタートしました。
アプローチ
今回はすでに他のデザイナーが制作した展覧会ポスターがあり、それをもとに図録のデザインを仕上げていくという案件でした。まず初めに、豊田市文化振興課の担当学芸員様から「作者の想いやこだわり、コンセプトなどを印刷物で表現したい」という強い要望が伝えられました。それを受けて、制作を担当するデザイナーが展示会場に出向き、学芸員様と一緒に展示されている作品を見ながら、作者の思いやコンセプトを直接お聞きしました。そのヒアリングからイメージを膨らませ、一つ一つの作品が引き立つように余白を生かしたすっきりとした紙面レイアウトを構築していきました。
また、撮影した作品写真と現物を一点一点見比べて、色の違いを確認。その差を埋めていくために色調や彩度を細かく調整し、何度も話し合いを重ねながら絶妙な色合いを表現しました。完成した図録に対して、「作品が上手く表現できており、作者の想いが伝わる図録になった」とのお言葉をいただきました。